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債務整理の費用相場はいくら?安くする方法も紹介

債務整理の費用相場はいくら?安くする方法も紹介

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グリングリン

債務整理を考えている友達がいるんだけど「そもそもお金に困ってる状態だから、費用が用意できない」って嘆いてるんだ。どれくらいのお金がかかるか教えて!

司法書士・辻本

債務整理の費用は、ほとんどの司法書士・弁護士事務所で分割払い後払いが可能です。

また、着手金などの初期費用がかからない事務所もあるため、まとまったお金を用意できなくても、すぐ手続きを始められる可能性があります。

 

今回は、債務整理にかかる費用の相場や内訳、支払いのタイミングや費用を用意できない場合の対処法などについて解説します。

 


 
 

債務整理は、どの手続きを選ぶかで費用が変わる

債務整理は、任意整理・個人再生・自己破産といった手続きの総称です。

このいずれかを利用し、借金問題の解決をはかるのが債務整理という手続きになります。

【関連記事】債務整理とは?デメリットと手続きをマンガでわかりやすく説明

司法書士・辻本

それぞれ、どのような手続きか短く紹介しておきます。

1.任意整理

任意整理は、借入先と裁判をせず直接交渉することによって、返済負担を軽減し、毎月無理のない範囲で返済を継続する手続きです。

原則的には金利をカットしてもらい、借入元金のみを3~5年程度の分割払いで完済を目指します。

2.個人再生

個人再生は、裁判所へ申し立てる手続きで、認可さえ得られれば借金を大幅に減額できます。

減額幅は、トータルの借入額によっても異なりますが、8割前後カット可能です。

減額された借金は、3年(最大5年)で完済を目指します。

【関連記事】任意整理と個人再生の違い

3.自己破産

自己破産は、どうしても借金の返済ができない場合に利用する手続きです。

裁判所から許可をもらうことで、借金の返済義務を免除してもらえます。

すべての借金を支払わなくて良くなりますが、自宅といった不動産、自動車といった高価な財産を手元に残せないなど、他の債務整理手続きに比べてデメリットが大きい手続きです。

司法書士・辻本

債務整理は、どの手続きを選ぶかによって費用が大きく変わってきます。

一般的に、任意整理は手続きの対象とする債権者(借入先)が増えると費用が増えていきます。

個人再生・自己破産は、どちらも裁判所を利用する手続きであるため、任意整理と比較すると煩雑な場面も多く、費用負担も多くなってしまいます。

司法書士・辻本

とはいえ、ほとんどの方は任意整理で借金問題を解決しています。

借入元金を「60回の分割払い(5年間払い)」でも返済できない場合、そこではじめて個人再生や「自己破産」を検討するのが、債務整理方針を決定する流れです。

まずは、任意整理の利用から検討してみましょう。

 

債務整理の費用相場

一般的な司法書士・弁護士事務所の債務整理の費用相場は以下のとおりです。

相談料

司法書士や弁護士事務所の相談料は、1回30~60分、5000~1万円程度が相場です。

 

ただし、債務整理の相談に関しては無料で実施している事務所が増加しています。

特に、債務整理に強い事務所であれば、まず間違いなく初回相談料は無料となっています。

実費

司法書士・弁護士への費用を清算する際、別途実費分を請求されることがあります。

実費というのは、実際にかかった費用の略称で、移動する際の交通費・貸金業者や裁判所とのやり取りに使った郵便切手代などが含まれます。

任意整理の場合

任意整理は、1社ごとに費用が加算されるため、対象が多ければ多いほど費用がかかります。

また、残債務額(借金残高)によっても変動する場合があります。

1社あたりの相場としては、3~10万円程度です。

個人再生の場合

個人再生の費用相場は、30~60万円前後です。

裁判所の判断で個人再生委員会が選任される場合は、追加で20万円ほどかかります。

自己破産の場合

自己破産の費用相場は、30~80万円前後です。

裁判所の判断で破産管財人が選任される場合は、追加で20万円ほどかかります。

司法書士・辻本

当事務所(司法書士法人 みどり法務事務所)の費用は、こちらのページで紹介しています。

【関連記事】過払い金請求や債務整理の費用|司法書士法人 みどり法務事務所

 

費用倒れは心配なし!

いずれの手続きを利用した場合も、本来であれば支払わなければならなかった借金額と比較すれば、費用倒れになることはありません。間違いなく返済負担が軽減されます。

司法書士・辻本

費用倒れの可能性があるとしたら、手続きに入る前に、司法書士や弁護士が手続きを利用するメリットがないことを必ず示してくれますのでご安心ください。

 

任意整理にかかる費用の内訳と、費用を払うタイミング

任意整理の費用は、基本的に1社あたり〇円と計算します。

着手金

着手金とは、交渉の結果に関わらず、司法書士や弁護士に支払うお金のことです。

無料の事務所もありますが、2~5万円程度が相場です。

司法書士・辻本

業者の数によって変わりますが、平均すると2~4社程度で任意整理する方が多いです。

着手金のほかに、減額報酬、成功(解決)報酬、過払い報酬といった費用が別途かかる場合があります。

グリングリン

成功報酬ってなに?

成功(解決)報酬

成功(解決)報酬は、貸金業者との和解が成立した際にかかる費用です。

着手金同様、1社あたり〇円と、事前に協議した金額が費用になります。

2~5万円程度が相場です。

減額報酬

減額報酬とは、元の借金から減らした金額に対してかかる報酬です。

引き直し計算をした結果、過払い金があり元金を減額できた場合や、交渉で減額できた場合に発生します。

一般的には、減らした金額の内11%程度に設定されていることが多いです。

司法書士・辻本

当事務所(司法書士法人 みどり法務事務所)では、減額報酬金はいただいていません。

過払い報酬

過払い報酬とは、任意整理の過程で「過払い金」が見つかった場合にかかってくる費用で、一般的には回収した過払い金の22~27.5%程度が相場です。

グリングリン

任意整理の費用で必ずかかるのは着手金と成功報酬で、過払い報酬や減額報酬は「過払い」があったら払うものなんだね。

司法書士・辻本

そうです。2007年以前からお金を借りたことがある方は、過払い金によって借金を減らしたり、なくしたり、手元に現金が戻ってくる可能性があります。時効で取り戻せなくなる前に、有無をチェックするようにしてください。

司法書士法人 みどり法務事務所では、過払い金の無料診断を行っています。

かんたんな質問に答えるだけ&仮名で問い合わせでき、すぐに結果が出るので、ぜひお試しください。

 
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グリングリン

任意整理してかかる費用はこれだけ?

司法書士・辻本

手続き後に返済代行を利用される場合は、その手数料がかかります。

返済代行を実施している事務所もある

司法書士・弁護士事務所によっては、任意整理の和解後に「返済代行」を実施してくれます。

 

毎月の返済額をまとめて事務所に振り込むと、自身の代わりに貸金業者に返済を行ってくれます。

返済代行のメリットは、対象が複数社あった場合に払い漏れがなくなることです。

 

また、貸金業者との和解後も司法書士・弁護士との受任関係が継続するため、仮に返済が滞っても業者から連絡がくることはありません。

司法書士・弁護士との受任関係が継続している以上、貸金業者は本人への連絡が制限されるのです。

司法書士・辻本

とはいえ返済が滞れば、司法書士・弁護士事務所からの連絡は来るので、その点は注意しましょう。

なお、返済代行にかかる費用は、1社あたり1100円程度が相場となっています。

グリングリン

貸金業者ごとに支払日や返済額が違うから、まとめて払えるのはラクだよね。

手続き後も間に入ってもらえるのは心強いけど、費用がかかるのがデメリットなのか。

和解後、費用の支払いと返済は重ならない

任意整理では、貸金業者と和解して手続きを終えると、一般的にはその翌月から返済スタートになるケースがほとんどです。

しかし、費用の支払いを分割でしている場合、返済スタート月を調整することも可能です。

和解後に司法書士・弁護士への費用の支払いと、貸金業者への返済が重なることは基本的にはないのでご安心ください。

司法書士・辻本

当事務所では、着手金を含めた初期費用についても分割払い可能です。

任意整理を検討している方は、ぜひご相談ください。

 
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司法書士・辻本

ここから「個人再生」と「自己破産」にかかる費用を解説したあと「債務整理の費用を安くする方法」を紹介します。任意整理を検討している方は、安くする方法まで飛ばして読むことをおすすめします。

債務整理の費用を安くする方法までジャンプしたい方はこちら(ページ下部に移動します)

 

個人再生にかかる費用の内訳と、費用を払うタイミング

個人再生にかかる費用は、司法書士・弁護士への費用に加え、裁判所に納める官報公告費用、連絡用の郵便切手、申立て手数料、個人再生委員が選任された場合の報酬です。

 

裁判所に納めるお金は、まとめて「予納金」と呼びます。

予納金は、個人再生の申し立てを行う際に一括払いすることが一般的です。

官報公告費用

個人再生は官報に掲載されるため、掲載にかかる費用を支払わなければなりません。

金額は1万3744円で、全国統一の基準となっています(2023年2月時点)。

連絡用の郵便切手

個人再生を申し立てる際、裁判所には連絡用の郵便切手を納めなければなりません。

金額は裁判所によって若干異なりますが、4000円前後が一般的です。

申立て手数料(収入印紙)

個人再生の申立書には、手数料として1万円の収入印紙を貼付しなければなりません。

個人再生委員への報酬

裁判所から個人再生委員が選任された場合、報酬として15~30万円前後を後から納めなければなりません。

ただし、弁護士が代理人としてついている場合は、個人再生委員が選任されないか、されたとしても納める金額を減額する運用の裁判所が多くなっています。

住宅ローン特則を利用する場合

個人再生には、住宅ローン特則(住宅資金特別条項)といって、住宅ローンの支払いをしながら、その他の借金を減額させることができます。

 

通常、債権者というのはすべて平等に取り扱わなければならないのですが、条件を満たした住宅ローンの支払いに限り、手続きから除外することで、住宅を維持したまま(住宅ローンはそのまま支払いながら)、その他の借入について減額できます。

 

ただし、住宅ローン特則を利用する場合、裁判所への提出書類が増えることから、別途費用を加算する司法書士・弁護士事務所も多くあります。

司法書士・辻本

後から想定していなかった費用を請求をされないためにも、住宅ローン特則の利用を検討している方は、費用の加算について事前確認をしましょう。

グリングリン

個人再生の認定許可がおりたら=手続きが終わったら、減額された借金を返済していくんだね。

一部の裁判所では、申し立ててからすぐに「履行テスト」が行われる可能性があります。

個人再生の履行テストとは?

裁判所から個人再生の認可決定が出ると、その翌月~翌々月には返済がスタートします。

 

しかし、その前に本当に返済可能かどうかを確認するため、裁判所監督のもと、「履行テスト」が実施されます。

 

履行テストは、原則6か月間程度行われ、個人再生における返済と同様の金額を毎月積み立てます。

ただし6か月間続けなくても継続的な返済能力があると個人再生委員が判断した場合には、早めに切り上げられることもあります。

 

積み立て結果は、裁判所に報告することになり、認可決定を出す際の判断材料の1つになります。

グリングリン

手続きが終わってから、きちんと約束どおりに払えるかテストするんだね。

費用の支払いと返済計画は重なることも……

一般的に司法書士・弁護士に払う費用は、個人再生申し立ての準備期間に積み立てをし、一括で支払うケースが多いです。

司法書士・弁護士への費用を後払いにした場合、個人再生の再生計画に則った返済と重なることがあります。

司法書士・辻本

ただし、費用の支払いを考慮した上で毎月の返済計画は立てられるので、生活が苦しくなる心配はありません。ご安心ください。

 

自己破産にかかる費用の内訳と、費用を払うタイミング

自己破産にかかる費用は、司法書士・弁護士への費用に加え、裁判所に納める官報公告費用、連絡用の郵便切手、申立て手数料、破産管財人が選任された場合の報酬です。

 

個人再生と同様、裁判所に納めるお金は、まとめて「予納金」と呼びます。

官報公告費用

自己破産は官報に掲載されるため、掲載にかかる費用を支払わなければなりません。

金額は、1万円~1万9000円程度です(2023年2月時点)。

連絡用の郵便切手

自己破産を申し立てる際、裁判所には連絡用の郵便切手を納めなければなりません。

金額は裁判所によって若干異なりますが、2000円前後が一般的です。

申立て手数料(収入印紙)

自己破産の申立書には、手数料として1500円を貼付しなければなりません。

破産管財人の報酬

自己破産が、管財事件・少額管財事件として処理される場合、必ず破産管財人が選任されます。

破産管財人の報酬として、15~30万円前後を納めなければなりません。

司法書士・辻本

破産管財人が選任されるかについては、財産状況によって異なります。

清算すべき財産がある場合、破産管財人が選任され、管財事件、もしくは少額管財事件として処理されます。

清算すべき財産が特にない場合、同時廃止事件として処理され、破産管財人は選任されません。

司法書士・辻本

任意整理、個人再生、自己破産で支払う費用について解説しました。

ここからは、債務整理費用を安くする方法について触れていきます。

グリングリン

そんな方法あるの?

 

債務整理の費用を安くする方法|まとまったお金がなくても手続きできる理由

どの債務整理手続きにも共通するのですが、司法書士・弁護士に手続きを依頼すると、貸金業者からの連絡や取り立てがすべてストップします。

返済も一時的にストップするため、今まで返済にあてていたお金を手元に残せます。

この残ったお金を毎月ためておいたり、司法書士や弁護士に支払う費用にあてたりするのが一般的です。

司法書士・辻本

すぐにまとまったお金を用意できなくても、債務整理が問題なく利用できる理由です。

自分で債務整理するともっと安く済む?

司法書士・弁護士への費用を抑えるために、自分で債務整理をしようと考える方もいるのではないでしょうか?

しかし、自分で債務整理を行うのはあまり推奨できません。

 

なぜなら、任意整理であれば貸金業者との交渉をすべて自身で行わなければならず、うまく交渉できなければ減額は実現しません。

 

個人再生や自己破産は、裁判所とのやり取りが必須の手続きです。

裁判所は平日17時までしかやっておらず、働いている方は通うのが大変です。

少しでも費用の安い事務所を探す?

債務整理を検討しているのであれば、少しでも費用の安い事務所を探したいと感じるのも無理はありません。

ただでさえお金に余裕がないのだから、費用を抑える努力は素晴らしいことです。

 

しかし、安かろう悪かろうとまではならないまでも、手続きの進捗に大きな差が出ることがあります。

司法書士・辻本

費用の安い事務所を選ぶよりは、相場より極端に高くない実績豊富な事務所で手続きすべきです。

ほとんどの事務所で分割払いや後払いが可能

昨今、ほとんどの司法書士・弁護士事務所で分割払い後払いが可能です。

 

着手金については先払いを採用している事務所もありますが、着手金を含めた初期費用について、すべて分割払いや後払いでやってくれる事務所が多いです。

司法書士・辻本

また、債務整理の方針は「分割払いを実施できるかどうか」で判断することもあります。

任意整理や個人再生を利用するには、毎月一定額を返済し続けなければなりません。

分割払いを継続できれば、それだけ手続き完遂の自信へと繋がるはずです。

司法書士・辻本

当事務所では、着手金を含めた初期費用についても分割払い可能です。

債務整理を検討している方は、ぜひご相談ください。

 
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グリングリン

任意整理や個人再生をすれば、毎月の返済額を無理のない範囲まで下げられるから、ちゃんと払っていけそう。でも、もっと安くする方法はないかな……。

司法書士・辻本

要件をクリアして法テラスの「民事法律扶助制度」を利用できれば、より費用を抑えられます。

 

法テラスの民事法律扶助制度について

法テラスは正式名称を「日本司法支援センター」といい、国が設立した法的トラブル解決のための総合案内所です。

 

取り扱っている業務の1つに「民事法律扶助」といって、金銭的余裕がない方のために司法書士・弁護士費用を立て替えてくれる制度があります。

司法書士・辻本

この制度を利用するためには、利用要件を満たす必要がありますが、支払い負担を軽減できるメリットがあります。

具体的には、司法書士・弁護士への費用を法テラス側に立て替えてもらい、利用者は法テラスに対して、原則毎月最低5000円から支払いをしていくという仕組みです。

 

また、各債務整理手続きの支払い基準も、一般的な司法書士・弁護士事務所の相場より低額に抑えられているため、法テラスを利用するメリットは大きいです。

 

以下の「収入要件」と「資産要件」を満たしているのであれば、積極的に利用しましょう。

債務整理における法テラスの利用要件(大都市基準)

1.【収入要件】資力が一定額以下である
・単身者 18万2000円以下
・2人家族 25万1000円以下
・3人家族 27万2000円以下

2.【資産要件】保有資産が一定額以下である
・単身者 180万円以下
・2人家族 250万円以下
・3人家族 270万円以下

※2023年2月時点

【参考サイト】民事法律扶助|法テラス

グリングリン

友達にも「まとまったお金がなくても手続きできる」って教えてあげなくちゃ。

もう1つ質問があるんだけど、司法書士さんと弁護士さんのどっちに頼んだらいいの?

司法書士・辻本

どの債務整理手続きを利用するかにもよります。

司法書士と弁護士の違い

任意整理においては、基本的には両者に大きな差はありません。

※ただし、1社あたりの借金額が140万円を超えると弁護士しか対応できない

 

しかし、個人再生や自己破産といった裁判所での手続きの場合、司法書士では本人の代理人になることができません。代理人というのは、本人に代わって手続きを行う者のことです。

弁護士は個人再生や自己破産を本人の代わりに行うことができ、裁判所とのやり取りはもちろん、裁判官との面接にも同席してもらえます。

 

一方で、私たち司法書士の場合は、書類作成代行といって、個人再生や自己破産に必要な書類を作成することしかできません。

個人にかかる負担だけを比較すれば、個人再生や自己破産は弁護士に依頼したほうが軽減されます。

司法書士・辻本

しかし、専門家を選ぶ上で重要なのは、相手を信頼できるかどうか、お願いしたいと思えるかどうかです。相談してみて、ご自身が本当に信頼できる司法書士・弁護士に手続きを依頼するのが最も良いでしょう。