借金の延滞や滞納があっても過払い金請求はできるのか？

最終更新日：2022年10月7日

借金の返済を延滞するとどうなるのか

借金の返済方法として、分割払いを選択される方が多いと思います。

たとえば、50万円を毎月1万円ずつ分割して支払う場合、借主（お金借りた人）は、50万円の借金が0円になるまで、毎月1万円を支払う義務があります。
※利息は考慮していません

借主には、この期限の利益があるので、毎月1万円支払うという約束を守っている以上、残額を一括で支払う必要はありません。また、今月1万円支払えば、来月まで支払いはしなくても良いのです。

借金の契約条項や会員規約には、

文言に多少の違いはあれど、このような定めがあります。

期限の利益を喪失すると、契約上、残債を直ちに一括して支払う義務が生じます。

遅延損害金とは？

遅延損害金とは、遅延利息や延滞利息とも呼ばれ、借金の返済遅れ（法律上、債務不履行（さいむふりこう）といいます）に対する損害金のことです。支払い期日に遅れてしまった借主は、この損害金（遅延損害金の額は、借り入れ残高によって変わります）を支払う義務を負います。

延滞や滞納が及ぼす、過払い金請求への影響

貸金業者に過払い金請求をする際は、利息制限法に定められた利率で再計算する引き直し計算の結果をもとに請求しますが、過去の取引に延滞がある場合、貸金業者は、過払い金から遅延損害金を引くよう主張してきます。

これに対し、請求する側は延滞を考慮しない元金を主張するため、お互いの主張が平行線となり、交渉が難航すると、裁判で争うことになります。

どのような判決が下されるのかは、両者の主張や裁判官の見解によって異なるので、一概には言えませんが、頻繁に返済が遅れていると印象は悪くなり、貸金業者の主張が認められてしまうこともあります。

過払い金は期間や期限にも注意が必要

過払い金は、すべての取引で発生するわけではなく、2007年（平成19年）ごろまでの消費者金融（街金、サラ金）やカードローン、クレジットカードのキャッシング機能などの取引で発生します。

過払い金には対象となる期間や時効があります。こちらの記事で詳しく解説しています。
【関連記事】過払い金とは？過払い金請求の対象期間はいつからいつまで？

借金の滞納があって過払い金請求されたお客さまの事例

Kさん・60代男性
お手続き：過払い金請求
業者名：オリエントコーポレーション（オリコカード）

結果：77万円の借金がゼロになり、訴訟を行って満額の過払い金 ＋ 過払い利息163万円を取り戻した

毎月の返済がきびしいという方におすすめの方法

任意整理については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【関連記事】任意整理とは？デメリットやメリットを漫画でわかりやすく説明

任意整理についても詳しい状況などをお伺いしまして、適切なアドバイスをさせていただきます。ご相談は無料となっておりますので、どうぞお気軽にご連絡ください。

まとめ

借金の返済中に延滞があった場合でも、過払い金の返還請求はできますが、延滞の状況によって、過払い金に影響を及ぼすことがあります。

遅延損害金や遅延損害金の利率の算出は、細かい計算が必要になりますので、経験豊富な弁護士や司法書士に依頼することをおすすめします。

みどり法務事務所は、過払い金返還総額155億円の実績があります。過払い金請求の相談料、初期費用は無料。着手金や相談にお金がかかりません。

国内に6つの事務所があり、全国のお客さまに対応しています。

遠方の方やご来所が難しい方には、ご近所や病院などへの訪問も行っておりますので。お気軽にお問い合わせください。